【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

「バックマン」と呼ばれる西田賢司 =043=

2019-02-25 06:05:15 | 浪漫紀行・漫遊之譜

〇◎ 命のことを知らずして、命の大切さは理解できない” ◎〇

= 探検的調査を実践する “探検昆虫学者” 西田賢司 =

【この企画はWebナショジオ_“「コスタリカ 昆虫中心生活」” に追記・補講し、転載した】

 中米コスタリカで新種の昆虫を見つけまくる男! 「バックマン」

曰く 『昆虫は、僕たちに自然の変化を教えてくれる一番身近な存在です』

◇◆ =043= コスタリカに戻ったら、手のひらのネズミが待っていた ◆◇

 日本からコスタリカ・モンテベルデの家に、2カ月半ぶりに戻った夜のこと。玄関のカギを開けようとすると、中で物音がする。

  そっとドアを開けてみると、ぼくの帰りを迎えてくれたのは、5匹の小さなネズミたちだった。体長は約5センチで、しっぽは10センチほど。まだ幼いワトソンキノボリネズミだ。乳離れしたところだろうか。床をちょこちょこ動く姿がなんとも愛らしい。

  本で調べてみると、ワトソンキノボリネズミはおとなしいネズミで、コスタリカとパナマだけにすむ固有種。夜行性で木に登ったり地上で活動したりし、よく森の小屋なんかにすみつくとのこと。生態はまだほとんどわかっていないそうだ。

  半年ほど前、屋根裏からガサゴソと大きな音が聞こえるようになったので、屋根をはがしてみると、ワトソンキノボリネズミの大きなお母さんと赤ちゃんがいた。捕獲して、森の奥に放したことがある。

  今回は、ぼくがいなかったからだろう、屋根裏でなく部屋に堂々といた。突然の人間の出現に、あっけにとられたかのように、ネズミたちは立て掛けていた高枝切りバサミの柄をよちよちと登り始めた。幼いせいか、あまり警戒心は強くないようだ。

キノボリネズミ-2

  ネズミが向かった先は、棚に置いた段ボール箱。中には、繊維製の空き袋や包み紙などが入っていたのだが、ネズミたちはそれらに木クズなどの繊維を混ぜて、ボール状のクッション(繊維のかたまり)を作っていた。マッシュルームのような、木の発酵したような匂いがする。そこを寝床にしているようだ。

  ただし、寝床の周辺に糞はなく、保管していた食糧を荒らされている形跡もまったくない。いったい何を食べているのだろう?

 翌日、捕まえたネズミたちを外へ放す際、1匹に餌となりそうなものを与えてみた。蛾、キノコ、果実・・・いろいろ試していると、ノボタンの熟れた果実の汁をなめた。
なめ終わると、お腹がいっぱいになって眠くなったのか、ぼくの手のひらの上でうとうとし始めた。

  木の幹の枝分かれしているところに置いてやると、目を覚まし、そこに生えていたコケを少しかじっていた。地面や木の幹を行き来する様子を写真に収めていると、やがて鼻をクンクンさせて、ぼくによじ登ってきた。

 幹にまた置いて、駆け回る様子などを写真に収めていると、またぼくに登ってくる。肩に登り、頭に登り、帽子の上に乗り・・・。しばらく一緒の時間を過ごしたのだった。

  これを書いている今現在も、屋根裏や壁の間から、かすかで甲高い「キー、キー」というワトソンキノボリネズミの鳴き声や、ガサゴソと動き回る音が聞こえてくる。けれど、あの愛らしさを見せられてからは、「こうなったら、もう一緒に住んでもええわ~」という気持ちで日々過ごせるようになった。 

キノボリネズミ-3

 =参考資料・文献=

ネズミと人間

 世界的にネズミは有史以前から人間が収穫した後の穀物を盗んで食べる害獣である。農作業において自然の鳥獣が時折田畑に食物を食べに出てくるのは自然なことであり、人間が自然の恵みによって間接的に自然から食料を得ているという意識のもとでは、そうした鳥獣は殺して駆除すべき対象ではなく、殺さずに追い払う対象であった。しかし、収穫後の穀物は自然と切り離された人間の所有物であり、それを食べるネズミは古今東西忌み嫌われてきた。

 アリストテレスの『博物誌』では農作物に害をなすことが述べられているとともに、塩を舐めているだけで交尾をしなくても受胎すると考えられていて、繁殖力が強い事は知られていた。中世の欧州では、ネズミは不吉な象徴でありペストなどの伝染病を運んでくると考えられた。また、人間の乳児や病人などはネズミにかじられてしまうことが多々あった。飢饉などで動けなくなり周囲も看病をできなかった弱った人間がネズミにかじられて指を失った事例などは世界中にある。

 また、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種はイエネズミと呼ばれ、人間社会にとってもっとも身近なネズミである。現代でも病原体を媒介したり樹木や建物、電気機器などの内部や通信ケーブルなどをかじったりして人間に直接・間接の害を与える衛生害獣であり、駆除の対象となっている。

 20世紀に入って以降になると、次第にネズミはイヌやネコと並んで、物語や漫画、ゲーム、アニメなどの動物キャラクターとして登場するようになる。個体の均一性やネズミの体重が軽いことと安く飼育して増やせることに着目し、薬品や化粧品開発などの実験動物として使われたり、アフリカ・タンザニアでは、NGOが、ネズミを使って地雷を発見するという活動を始めている。

キノボリネズミ-4

・・・・・つづく

_ トムとジェリー(Tom and Jerry) - ネズミ取り必勝法 _

・・・・・・  https://youtu.be/9j3_fnB3Br8 ・・・・・・

=上記本文中、変色文字(下線付き)のクリックにてウイキペディア解説表示=

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

前節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/baeecd42c437f68a5ceb147562fdefb1

後節へ移行 : https://blog.goo.ne.jp/bothukemon/e/0ceadd843fe5d8ac47b8482570d94f02

----------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい--------------

【壺公夢想;如水総覧】 :http://thubokou.wordpress.com

【浪漫孤鴻;時事自講】 :http://plaza.rakuten.co.jp/bogoda5445/

【疑心暗鬼;如水創作】 :http://bogoda.jugem.jp/

下線色違いの文字をクリックにて詳細説明が表示されます=ウィキペディア=に移行

================================================

  

・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

================================================

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「バックマン」と呼ばれる西... | トップ | 「バックマン」と呼ばれる西... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

浪漫紀行・漫遊之譜」カテゴリの最新記事